免疫を強くする

免疫を強くする

免疫がある、というのは病気になりにくい、病気になっても早く治るという意味で、健康な体にとってなくてはならない大切な要素ですが、今回は、免疫学的に言えば、「血液の白血球の1つであるリンパ球の状態」が体を左右する仕組みについてお話したいと思います。

免疫の主体であるリンパ
リンパマッサージやリンパエステでおなじみのリンパです。なんとなく健康と美容に欠かせないものだと思われていることでしょう。雑多な細菌のすみ家である口の中の健康状態も、歯周病を始めとする様々な感染症に対して、免疫力が左右します。
さて、血液は液体部分の血漿と細胞である赤血球と白血球、血小板でできています。このうち赤血球は圧倒的に量が多く、それで血液は赤い色をしているのですが、栄養と酸素の運び屋の役割を担っています。免疫に関わるのは白血球の方で、体を異物から守るためのリンパ球と顆粒球とマクロファージがあります。マクロファージと顆粒球は貪食といって体内に侵入してきた異物を食べる役割。リンパはその食べ損なった異物を処理し、抗原抗体反応を起こして、免疫の主体を演じます。

ストレスによってリンパ球が減少

なんだか中学生の理科の時間みたいな話になってきましたが、ここからが肝心です。このリンパ球と顆粒球の量は一生を通じて変動し、子供時代にはリンパ球の方が多く、年齢と共に顆粒球が増え、死ぬときにはリンパ球はゼロに近いそうです。そして気温や気圧にも影響を受け、何よりストレスによってリンパ球が減少する、つまり免疫力が低下してしまうというという点が重要です。
リンパ球はリラックスの副交感神経支配で増加し、顆粒球は緊張の交感神経支配で活動します。顆粒球も貪食して免疫に関わるのですが、厄介なことに、細菌を食べた顆粒球はすぐに死んで膿となり、更に活性酸素という毒を撒き散らし、これは増えすぎると癌の原因になると言われています。ですから免疫力が強い状態はリンパ球が減らないで、顆粒球が増えすぎないこと、なのです。

免疫を強くする対策が大切

また、癌細胞を破壊する役割のナチュラルキラー細胞(NK細胞)を含むリンパが減るということは、つまり癌の発症につながる危険性があるということですから、なんとしてもリンパ球を減らしてはいけないのです。しかし、癌治療としての抗がん剤や放射線照射はリンパ球を破壊し減少させます。ですから、癌がストレスによっても起こるゆえんを理解し、生活を見直し、まず免疫を強くする対策をとることが一番大切なのです。
以前にもご紹介した、笑いがもたらす効用や呼吸法を思い出して免疫力UP、未病に努めましょう。ただし、副交感神経支配でリンパ球が多くなりすぎても、アレルギーなどの問題が出てきます。特にもともとリンパ球の多い子供時代には、守られすぎた環境の中でだらーと生活していると自律神経の鍛錬が不足してしまうということを認識し、適度な刺激を与えることも必要です。昔から「子供は風の子」と言うように、寒い冬も戸外で駆け回る免疫が備わっているのですから。