23歳の女性です。
首から肩がいつも重苦しくて、時々ひどい頭痛を起こす。いろいろ検査してもらったけど、どこも悪くない。悪くない、と言われても、苦しさは増すばかり。・・・通常こんな患者さんが歯科に飛び込んでくるのは珍しいことなのですが、「顔が歪んできた気がする」という項目が加わると、かみ合わせがおかしい?と気づいてやってきてくださいます。なぜなら、これまで、歯並びの悪さを指摘されたこともなく、見た目も綺麗と自覚していたので、かみ合わせが悪いなど考えたこともなかったからです。
さて、この方に何がおこっていたのでしょう?実は、とても身近で簡単なことですが、癖という習慣的持続的な動作になると、とんでもないことになるのです。それは、頬づえ。頬づえは、手で頭を支えますが、言いかえれば、手が押しているあご、そしてその奥にある歯に頭の重さがのしかかる、ということなのです。それもちょっと位ならいいのですが、結構長時間持続させていることが多いと思いませんか?頬づえしながら、パソコンの画面を見ている、本や新聞を読む、もっと酷くなると、そのまま居眠り、あるいは寝っ転がってテレビを見続ける、なんて身に覚えのある方も多いはずです。一番困ったことに、中学生くらいになると、授業中や勉強中に、あごの下に手をおいてうつぶせる姿勢での居眠りが、本当に増えてきます。
まだまだ成長期にある時に、こんな態勢が習慣的に続けばどうなるか、それは、あごのずれやゆがみ、歯列をゆがませる矯正力になってしまう、ということなのです。自分で自分の首を絞めていることに気づかず、毎日毎日繰り返せば、無理やり引っ張られるあごの筋肉は悲鳴をあげます。押されて中に倒れ込む歯は、うまく噛めなくて、咀嚼筋も疲労します。
誰もがついやっている癖ですが、そのために引き起こされるつらい症状を考えれば、声を挙げて言いたいです。
このようjな生活習慣病を、医者に薬をもらって治してもらおうなんて、おかしいですよね。
自分のことは自力で治す。それよりも、そうならないように気をつける。それが一番大切なことです。
よ~く覚えておいておいてくださいね